長友佑都がイタリア、セリエA・インテルに加入して3週間が経った。移籍後の初戦、バーリ戦(3日)はベンチ入りしたものの出番はなし。しかし6日のローマ戦は後半30分に出場。インテルでのデビューを飾った。13日のユベントス戦も後半29分からの途中出場。だが、16日のフィオレンティーナ戦では早くも先発メンバーに名を連ね、後半26分までプレーした。そして19日のカリアリ戦ではついにフル出場を果たす。長友はインテルの左サイドバックを任せられるだけの信頼を着実に手に入れつつあるようだ。

 世界でも指折りのビッグクラブに入った長友がどれだけ活躍できるかは、サッカーファンに限らず多くの人の関心事になっている。そのため試合の直後はテレビや新聞が大きく報道する。その際、決まったように紹介されるのが現地イタリアメディアの評価だ。

いまや欧州組報道の“お約束”
現地メディアによる日本選手の採点

 中でもよく取り上げられるのがイタリア・ナポリに本社を持つ大手スポーツ紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」の評価である。試合の後、選手のプレーを10点満点で判定するのだが、長友のデビュー戦は6点、2戦目は5.5点、初先発の3戦目も5.5点で、フル出場した4戦目は6点がつけられたと紹介された。平均点が6点といわれるから、地元でも長友はまずまずの評価を受けたというわけだ。

 地元メディアの評価では長友を超えている、というより絶賛に近いのがオランダ・フェイエノールトの宮市亮である。ついこの間まで高校生だった宮市が、入団直後の試合からフル出場。初戦はゴールこそ決められなかったが、たびたび鋭い突破を見せた。

 そのプレーを全国紙の「デ・テレフラーフ」が7点と評価。そればかりか「日本のメッシ」とさえ表現した。そして2戦目で初ゴールを決めた時は、「水銀のような速さがある」と意味不明な形容をし、ロナウジーニョと亮を合体させた「リョーディーニョ」という異名までつけられたと伝えられた。

 現在は骨折のため戦列を離れているが、ドイツ・ドルトムントの香川真司も昨年秋、ゴールを量産していた時期は地元紙からプレーを絶賛されていた。アジアカップで故障した時もWebの記事で速報し「ショック」と表現したのが、香川に対する評価の高さを物語っている。