ソフトバンクが根性論よりも大切にしていること

 高いコストも能力もいらず、許容できる範囲のリスクで実行できる営業手法を片っ端からすべて試し、「1日に10人、3分以上話す」という小さな成功を積み上げながら、やがて「月に5件の契約を獲得する」という最終ゴールへ辿り着く。

 こうして試行錯誤しながら、超スピードでPDCAを回していけば、たとえ経験のない新人でも確実に目標を達成できるのです。

「頑張ればできる」「やる気があれば乗り越えられる」といった根性論で成果が出ないのは、その人の責任ではありません。上司の教え方、考え方がよくなかったのです。

 正しい方法は、自分が試した結果を記録し、「リストのうち誰に電話をかければ長く話せる確率が高いか」「どんなトークの内容なら相手が興味を示すか」といったことを毎日検証し、より良いやり方を考えることです。

「本当にこれだけで、ソフトバンクのようにハイスピードでいい結果が出るようになるのか」

 そう疑っている人はまだいるでしょう。

 ですが本当に、ソフトバンクではこれとまったく同じ方法を、さまざまなプロジェクトで実践することで、日本のトップ企業に成長することができたのです。