セキュリティ、運用の楽さ、手軽さを
実現した格安サービス「SORACOM Air」

常識を覆す「1日10円」通信サービス、小さな巨人ソラコムの革新力ソラコムのオフィスと同社を率いる玉川憲氏。玉川氏はAWSの立ち上げに参加した経験がある

 ユーザーがIoT通信のプラットフォームに求めるものは、費用の他にも、(1)セキュリティ、(2)運用の楽さ、(3)手軽に開始・中止できる、などのニーズがある。これを解決しようとしたのが「SORACOM Air」である。SORACOM Airは、物理的にはSIMカードを購入するところから始まる。

 セキュリティに関しては、各機器が攻撃を受けやすいインターネットに入る前に、ソラコムのクラウドに接続するようにして、セキュリティを高めている。

 ソラコムが開発したサービスに、「SORACOM Canal」がある。これはユーザーのAWS上のプライベート・クラウドと、ソラコムのプラットフォームを直結したものである。直結のため、デバイスからサーバーまでクラウドにありながら、インターネットからアクセスできない閉域網で通信できる。それゆえ、セキュリティが高い。

 ソラコムの通信を導入するには、初期費用(契約事務手数料)はSIMカード1枚954円、基本料金は1日10円、データ通信料は1メガで0.2円から、1ギガで200円からとなっている。SIMカードは、アマゾンで購入できる。ユーザー自らがウェブコンソールで利用開始・休止を操作でき、通信料は使ったぶんだけ払う従量制である。

 そのため、始めやすく、接続しやすく、止めやすい。また、スケールアップも容易にできる。さらにソラコムの通信料は、時間帯と通信速度に応じて変わるが、これらも利用中にユーザー自らが自由に変えることができる。

常識を覆す「1日10円」通信サービス、小さな巨人ソラコムの革新力

 たとえば北海道の十勝バスは、バスにGPSを搭載し、利用者がスマホでバスの現在地がわかるサービスを2016年から始めた。同社は伝統的な通信システムからソラコムに乗り換え、通信料を月14万円から月4万円へと大幅に削減した(注1)

 ソラコムがなぜ安く提供できるかは、同社のプラットフォームに特長がある。従来のMVNO事業者は、パケット交換、帯域制御、顧客管理、課金などに専用機器を設置し、このコストは安くなかった。そのためには、1台数億円の専用ハードウェアを設置する必要があった。ソラコムはこれを不要にしたのである。