さらにいえば、楽天ポイントは楽天で売られている商品のほとんどに適用される。だから、もし「10万楽天ポイントをいくらで買う?」と聞かれたら、5万円、人によっては9万円でも安いと感じるかもしれない。それだけの汎用性を持っているということだ。
企業は、国に縛られず、世界中に展開することができる。そのうち国が発行する通貨よりも強い企業通貨が現れるかもしれない。
企業通貨は大きな可能性を秘めているといえる。
自らの信用を客観的に示せれば
あなたも“お金”を創り出せる
今は企業や地域の通貨が中心だが、今後は個人レベルで通貨の発行が広がってゆく可能性がある。
信用の土台があり、それを外部化、つまり客観的に示して、他者に認めてもらうことができれば「個人がお金を発行する」ということも十分可能な世界になっている。それが完全な「お金」という形でなくても、立派に認めてもらえるのだ。
実際、個人の信用を計量化する指標も出ている。
たとえば、以下のようなものは立派なソフトマネーだ。少なくともソフトマネー発行の信用の元である。
・ブログを書いてその読者がいること
・本を出していること
・amazonのレビュー
・(もしかしたら)学歴
・グーグルのページランク
・ヤフーオークションでの他者からの評価の蓄積
・twitterのフォロワー数
・Facebookの「いいね!」数・・・etc.
また、Facebookのようなソーシャルネットワークの発展も、その本質は、実は「つながり」の促進ではなく、このような「個人の信用の可視化」にあるのだ。
それらの指標を元に、寄付やパトロンを見つけ出すことのできる「ソーシャル・ファンディング」のサービスもどんどん出てきている。まさにソフトマネーの時代が幕を開けようとしている。
これは、個々人がそれぞれむき出しの信用で、体を張って生きてゆく評価社会がやってくることを示している。