えもいわれぬ甘味は
どこからくるのか？

　しかし、なぜ、「農家の野菜のスープ」は、野菜嫌いの子どもたちを一夜にしてトリコにしたのでしょうか？

　実際、本書のレシピにも砂糖は一切入っていないのに、野菜のほどよい甘味が出ていて何杯でもいけそうな雰囲気があります。

　この甘味の秘密を志麻さんに聞いたところ、秘密がわかりました。
「塩をうまく使って、野菜が本来持っている甘味を引き出している」
　そうなのです。

　では、レシピにある野菜の中で、最も甘味を引き出している真犯人は誰なのか？

　本書では、「あめ色玉ねぎの作り方」を写真付きで紹介していますが、甘味の真犯人は「ベーコン」でも「キャベツ」でも「にんじん」でもなく、「玉ねぎ」だったのです。

　志麻さんいわく、「玉ねぎは“甘味の王様”」だとか。
　細かく刻めば、子どももしっかり食べてくれるので、ぜひ「農家の野菜スープ」を試していただければと思います。こちらもやみつきになる、毎日飽きない味です。今日もトーストだったので、食べてきました。本当に自然でおいしいスープです。

　冷蔵庫の食材でできる、彩りあざやかな志麻さん「プレミアムレシピ」の数々は、連載第1回 https://diamond.jp/articles/-/140457 を、ぜひご覧いただければと思います。