えっ、そうなのですか。いやあ、知りませんでした。

 日本ゼオンという社名は、にっぽんに、ギリシャ語で「大地」を意味するゼオと、「永遠」を意味するエオンを組み合わせた造語で、「母なる大地から原料を得て製品を作り出し、人類の繁栄に貢献する」という意味が込められています。何をしている会社なのかと問われれば、特殊ゴムに強い石油化学メーカーということになります。

 50年の創業当初は、ある米国の化学メーカーとの関係が深く、その会社が持っていた塩化ビニル樹脂の商標「Geon」から取って、英語表記はGeon Corporationにしていました。その後、70年になって関係を解消したことで、表記をZeon Corporation に改めたのです。今から47年も前の話ですから、ガンダムは関係ありません。

――日本ゼオンの2016年度における連結売上高は2876億円、営業利益は307億円です。6年前の11年に、2020年のありたい姿として、「連結売上高5000億円以上」という中長期目標を掲げました。その後、3回の中期経営計画を経ていますが、今も5000億円という数字を下げていません。なぜ、約2倍もの目標を掲げるのですか。

 端的に言えば、社員の心の底にある自主性・自発性に期待したいからです。

 少し遡ってお話ししましょう。6年前、連結売上高5000億円以上と掲げた時点では、当社は「連結売上高2500億円」の水準でした。その企業が、売上高を倍にするというのですから、“不連続の成長”を遂げないことには実現できません。そのために、企業風土を変革しようと考えました。風土を変えることができれば、不連続の成長が可能になり、その結果として、売上高も営業利益も伸びるだろうと判断したからです。

 ただし、不連続の成長といっても、飛び地の異分野で1000億円単位の大型M&Aを行って見た目の数字を積み上げるのではない。個性的なものづくり企業として将来を見据えた設備投資を続けながら、実態のある成長を図りたい。そうなると、仕事に対する考え方から変えることで企業体質を変えていく必要がある。それもスピード感を持って、変えなければならない。体質転換は、まだまだ途上だという認識です。