狭山工場の生産車種は、ステップワゴン、オデッセイ、ジェイド、レジェンド、アコード、フリードで中型車クラスであり、25万台の生産能力を持っている。寄居工場はフィット、ベゼル、グレイス、シャトルの現行車種生産に上記車種が加わることになる。現状のホンダ国内四輪車生産能力が106万台で実質的に狭山工場25万台能力分が減ることで、81万台能力を適性稼働規模と判断したのだ。

八郷社長は「国内で70万台を安定的に販売していきたい。輸出分を10万台程度と見て、国内が増えれば弾力的に対応していく」と言う。

 一方でホンダが国内四輪車生産体制を4工場から3工場にして81万台能力に縮小するのは、グローバル生産の需給ギャップ調整の一環でもある。ホンダは伊東前体制下で「グローバル四輪車600万台販売へ」を掲げ拡大路線を打ち上げていた。これに伴う生産増強で、現状でグローバル生産540万台能力に対し、昨年度(2016年度)は506万台生産の実績にとどまっている。

 つまり、ホンダグローバル拡大路線は修正を迫られていたのだ。八郷社長も「日本生産の集約で527万台能力となる。これで昨年の506万台生産として96%の稼働率となる。日本の他にもブラジルやアジアの工場の稼働率は不十分であり、今後重点的に見直し、需給バランスを調整していく」とする。

日本国内の生産台数は縮小するが
生産体制を「進化」させ雇用に配慮

 一方で、ホンダは日本の四輪車生産を縮小見直しに伴う雇用問題懸念については「狭山の4600名の従業員は基本的に寄居へ異動してもらい、人の能力を見極めて培ってきた生産ノウハウを最大限生かしていく」(山根生産担当専務)と配慮する。