「下痢で痩せる」は勘違い!食事で治すには朝食から

前回の便秘に続き、今回は食事による「下痢」の改善方法について取り上げたいと思います。便秘も下痢も、体調の異常に気付く重要なサインであると共に、食生活を見直す良い機会となります。(管理栄養士 岡田明子)

日本人に多いのはストレス性の下痢
暴飲暴食、冷たいものも原因になる

 下痢は、水分が多い便が排泄される状態です。毒素や消化できなかった食べ物を体から追い出すために起こります。便に含まれる水分には栄養分や体液も混ざっていますので、下痢が続くと体力が低下することもあり注意が必要です。

 一時的な下痢は「急性下痢」と言われ体の冷えや暴飲暴食による軽い症状のものや、激しい腹痛を伴う食中毒のような重い症状のものがあります。また、継続的に続く「慢性下痢」と言われるものやストレスで起こる「過敏性腸症候群」があります。

 下痢の原因は複数あります。ウィルスや細菌などによる食中毒や感染症から起こる下痢はすぐに病院で診てもらう必要があります。下痢が3日以上続いたり、熱、吐き気などの症状が治まらない場合は早めに病院に行きましょう。

 それ以外で日本人に多い下痢は、ストレスによる「過敏性腸症候群」です。緊張や不安などのストレスによって自律神経が乱れ、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで下痢を引き起こしてしまいます。大事なプレゼンの前や、通勤途中などにトイレに駆け込む場合がありますが、こうしたケースは過敏性腸症候群を疑われることが多いでしょう。

 また、牛乳を飲むと下痢をする人は牛乳に含まれる「乳糖」を分解する酵素が足りないために起こります。暴飲暴食や冷たいものの食べ過ぎでも下痢は起こるので普段の食習慣の見直しも大切です。