謝るときは語尾を上げて明るく!
さて、それでは次のケースはどうでしょうか。あなたが廊下を歩いていたら、通路の角でドンッ!!と法人部のジョンにぶつかってしまいました。そこであなたは何と言うでしょうか。おそらく申し訳なさそうに
×「I am sorry. =すみません。」
と言うのではないでしょうか。
これについてはトーンを調整する必要があります。自分が意図していない過ちで、相手に大きな損害がない場合、明るく謝るのが良いです。明るめのトーンで語尾を上げながら、
○「I’m sorry.=あっ、ゴメンゴメン。」
くらいの感じでいいのです。「I am sorry.」という言葉は、日本人が使うといかにも謝罪しているという感じが出てしまいますので、ちょっとの失敗くらいは軽い感じでOKなんですね。
英語も日本語も「頑張って!」はNGワード
「頑張って」これも日本人が好きな言葉です。頑張ってを英語で言う場合、日本人はよく、
×「Hang in there=頑張れ。」
×「Please do your best.=ベストを尽くして下さい。」
×「Please work hard.=一生懸命やって下さい。」
などを使います。どれも間違いではありませんが、言われた相手が変に感じるケースが多いです。そもそも理解しなければならないのは、「一生懸命やる」「努力する」といったことを、欧米人は日本人ほど美徳にしていないという点です。欧米文化は相手を鞭で叩いてやらせるというよりは、自発的なモチベーションを応援する、自信をもたせることに重点をおいた文化です。
したがって、上の3つの表現は、同僚はまだしも上司に使うと大変失礼にあたります。日本では上司に対して「頑張って下さい」というのは普通のことなので、このあたりは社会や考え方の違いを理解しなければなりません。
東日本大震災の時にも「ガンバレ東北」ではなく「がんばろう日本」とメッセージが変えられました。ただ「頑張れ」と言うのは、既に頑張っている被災者を鞭打つことになるので失礼にあたる、というのです。これは日本が欧米化してきたということなのかもしれません。うつ病の患者に「頑張って」と言ってはいけないのと同じで、大体みんな頑張っているので、それ以上を求めることはコミュニケーション上マイナスに働くことも多いのです。
では英語ではどう言えばいいのかですが、相手の自信を促す、もしくは相手の幸運を願う、くらいがちょうどいいです。
○「I am sure you can do it.=あなたなら絶対できるよ。」
○「Good luck with your presentation.=プレゼンうまくいくといいですね。」
それでは皆さん、Good luck!
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