ビジネスで英語を使う時、これさえ知っていれば大丈夫というポイントを、現役外資系ビジネスマンが伝授!実際に現場で使われている簡単かつスマートな表現を覚えて、「ちゃんと話せる」ビジネスパーソンになっちゃいましょう!

 第1回は、日本人が間違いやすい挨拶・自己紹介の超基本フレーズを紹介します。日本人が使う英語は「文法としては間違っていなくても、外国人にしてみればよくわからない」というものが多く、言いたいことが伝わらないケースも…。実は、英語力の問題だけでなく、日本と世界の文化や社会の違いが原因ということもあります。お互いをよく理解するために、ちょっとしたコミュニケーションマナーや文化観を押さえておくだけで、「伝わる英語」に様変わりします。

「私はサラリーマンです」では外国人に相手にされない?!

I am a salary man.

 ごく普通の英文に感じますよね。初めて会って自己紹介をした時に、何の仕事をしているんですか?なんて聞かれたらこう答えてしまいます。でも、日本人がよくやってしまう間違いがこれなのです。

×「I am a salary man=私は給料男だ。」

 実はサラリーマンは和製英語で、英語にはサラリーマンという単語は存在しません。他にもこんな間違いがあります。

×「I am a company worker.=私は会社員です。」
×「I am an office worker.=私は事務員です。」

 英語としては間違っていませんが、会社員や事務員という職種は海外ではあまり存在しません。英語で自分の仕事を紹介する際、具体性が非常に重視されます。つまり、「私はマーケティングをやっています」「私は営業をやっています」など具体的な部署を答える必要があるんですね。

○「I am a marketer.=私はマーケターです。」
○「I work in sales.=私は営業をしています。」
○「I am self-employed.=私は自営業です。」

 日本の会社員はどうしても営業、マーケティング、経理など総合的に幅広く仕事を任されるケースが多いので、「仕事は何ですか?」の問いに「会社員です」と答えてしまいます。一方、海外では様々な業務を任されるというより、専門性を重視した雇用がされていますので、「私は経理だ」「私はアナリストだ」という表現になります。

 つまり私達日本人は、自己紹介で自分の専門性を相手に伝えることが大事になるのです。したがって、「営業といっても、全体仕事の30%くらいなんだよなあ」という場合でも、自信をもって「私は営業をやっています」と言った方がよいのです。