「You とMe と、Eat Meat」でOK!
みなさんは、「戦争花嫁」という言葉をご存知でしょうか。
戦後、たくさんの日本人女性が駐留米兵と結婚して、アメリカに渡っていきました。
私も滞米中は、本当にたくさんの戦争花嫁の方たちに助けられました。その彼女たちは、アメリカに渡ったばかりの頃、英語があまりわかりません。
そこで、ご主人とは知っている単語をつなげてコミュニケーションを取ったそうです。
たとえば、「今日の夕食はステーキですよ」と言うときには、
「You とMe と、Eat Meat」
(ユート ミート、イート ミート)
まるでジョークのようですが、この言葉で通じさせてしまうのです。英語としては成り立っていません。
でも、ステーキだとわからないかと言えば、そんなことはありません。
また、こんな笑い話のような話があります。外国人が梅の花を指差して、こう聞きました。
「What is the name of this flower?」
(この花の名前は何ですか?)
聞かれた日本人は、「梅」という英語を知らなかったので、
「This is not cherry blossoms.」
(これは桜ではありません)
と答えました。こんな返事でも、何も言わずに逃げるよりは、よほど面白い人間関係が生まれてくるものです。
言葉は、あくまでも道具です。
そこに「思い」がこめられていれば、こんな言い方でさえ、通じることがあります。英語でどんな思いを伝えたいのか。その思いが強ければ、ハチャメチャ英語でも大丈夫なのです。
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リッツ・カールトン本社で創業メンバーからクレドの薫陶を受け、94~2009年の間、日本支社長として、リッツ・カールトン大阪、リッツ・カールトン東京の開業をサポート。「Ritz-Carlton is nobody.」だった状態を日本でブランド化した立役者・高野登氏初の英語本!リッツ・カールトンの舞台裏英語から、日本人が踏みやすい地雷フレーズまで、英語を通じたおもてなしの真髄が満載。ぜひご一読ください。
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人とホスピタリティ研究所所長。前ザ・リッツ・カールトン・ホテル日本支社長。1953年長野県戸隠生まれ。ホテルスクール卒業後、単身アメリカに渡り、20年間、ヒルトン、プラザホテルなどでホテルマンとして活躍。90年にはリッツ・カールトンの創業メンバーとともに開業に尽力。94年以降、日本支社長として、大阪と東京の開業をサポート。日本にリッツ・カールトンブランドを根づかせる。日本全国から企業研修、講演依頼があとを絶たない。