アラヤ(本社:東京都目黒区)は、中嶌重富社長が2004年に創業した新興の翻訳会社である。社歴8年ながら、今年度は年商16億円に達する見込みだ。前篇では起業したいきさつ、どのようにしてアラヤの特徴、強みをつくり上げていったかを聞いたが、後編では経営に対する基本姿勢、将来像、熟年企業の心得について語ってもらった。
「目からうろこ」だった採用活動
従業員は原則正社員だけ
創業時に売上10億円という目標を立てたが、それを達成するには、まずは人を集めなければならな い。ネットを活用して求人活動を行ったが、それは中嶌氏自身も予想していない展開となった。
中嶌社長:会社を作った当初は、アラヤは海のものとも山のものともわかりませんので、誰も応募してくれない。会社設立当初に、年商10億円まで伸ばそうという壮大なプランを立てたので、ある程度仕事を取れてきたら、人をどんどん増やさなくてはいけないのに、だれも応募してくれない。
今の時代ですから、新聞広告ではなくて、インターネットで求人をやって、ようやく応募してくれる人たちが出てきたんですが、その履歴書を見て、ものすごくがっかりしたんですね。「最初から全然ダメ」というような人しか、応募して来ない。