モンゴル出身力士全盛を反映?
高校相撲部も新興勢力が台頭

 しかし、これらの古豪を上まわる勢いで強化を図り、覇を競っている新たな勢力がある。高知の明徳義塾高、埼玉の埼玉栄高、石川の金沢学院高、そして鳥取城北高だ。

 明徳義塾は、いち早くモンゴルからの留学生を受け入れたことで全国区の強豪になった。OBには68代横綱朝青龍、関脇朝赤龍、現役では大関まで昇進した琴奨菊、関脇栃山、徳勝龍、東龍、大翔丸(明徳義塾中)らの関取がいる。

 一方、埼玉栄はモンゴル人には頼らず、日本全国から有望な素材を集めて鍛えることで実力を上げてきた。現在までに輩出した大相撲力士は、なんと35人。現役の関取としては大関豪栄道をはじめ、成長著しく来場所には新小結が有望な貴景勝、妙義龍、大栄翔、北勝富士、元関取では関脇追風海、小結豊真将、栃栄、清瀬海らがいる。

 金沢学院は5月に高校相撲の全国大会が開かれる「相撲どころ」金沢で、名門市立金沢工業の対抗勢力として力をつけてきた。OBには抜群の人気を誇る遠藤や大翔丸らがいる。今年の全国選手権では優勝しており、今一番勢いのある高校相撲部といえるだろう。

 最近の全国高校相撲選手権の成績を見ると、金沢学院、鳥取城北、埼玉栄、明徳義塾、古豪の市立金沢工業、三本木農業などが上位を競っている状況。今後もこれらの高校から大相撲の力士が生まれ、OBの集まりが形成されることになるわけだ。

 鳥取城北高関係者は今回、このようなトラブルで校名が出されるのは、たとえ相撲部の強さが知られることであったとしても迷惑に違いない。たまたま同校OBとモンゴル力士の集まりがかぶったことが騒動のきっかけとして報道されてしまったが、こうしたことを避けるには、貴乃花親方が戒めるように他の部屋の力士とは必要以上に親しくしないことが必要なのかもしれない。

(スポーツライター 相沢光一)