「白地」はタネ蒔きのようなもの
そして3つ目の「予材」が「白地」です。
お客様のところに行って信頼関係を築いている段階で、まだ具体的に仕掛かっているとは言えないものです。
細かく定義する必要はありません。「白地」はタネ蒔きのようなものです。タネを蒔いて、そのタネの特性に合わせて手入れをします。水をやったり、虫を駆除したりしながら、芽を育てるのです。
こうして信頼関係が構築され、ツボミが出始めると、「仕掛り」の段階になっていきます。無事に花が咲いたら、見込みの段階になっていくわけです。
「見込み・仕掛り・白地」の3つを合わせた「予材」はどのくらい積んでおけばいいのでしょうか?
できるだけ多く、ではいけません。ビジネスには定量的なノルマが必要です。
「見込み」「仕掛り」「白地」を合わせて、目標数字の2倍の材料を積み上げるのが基本的な流れです。目標数字が毎月1000万円だとすると、毎月2000万円の「予材」を積んでいきます。
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でも、私がある企業を支援するとき、最初のステージから「予材管理」を実施しません。最初から「予材」を2倍積むことなどできないからです。
ある鉄鋼関連の商社に営業コンサルティングに入ったときもそうでした。
営業部長:「横山さんのセミナーで『予材管理表』をもらって、当社でも実施しているのですが、なかなか2倍まで積み上がらないのですが……」
横 山:「難しいですか」
営業部長:「そうなんです。私たちの業界でも2倍は必要なのでしょうか?」
横 山:「2倍なくても目標は達成するのですか?」
営業部長:「いや……。それはわかりませんが」
横 山:「達成させた体験がない限り、2倍がいいのか3倍がいいのかと議論しても仕方がないですよね」
営業部長:「一度、私どもの営業に話を聞いてもらえませんか? なぜ『予材』が2倍もないのかと」
横 山:「そんな必要はありませんよ。1日はりついていればわかります」
そしてこの会社の営業に同行して判明したことは、この営業チームが「そよかぜ型」だったということです。「そよかぜ型」とは、午前中はほとんど社内で作業をし、午後から出かけるチーム。その典型でした。
これでは「予材」など増えるはずがありません。
最終回は、このような「そよかぜ型チーム」を、「ツイスター型」に変える方法をお伝えいたします。お楽しみに。
木曜まで毎日連載! 「絶対達成」連載をお楽しみに!
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アタックス・セールス・アソシエイツ取締役副社長。1969年、名古屋市生まれ。年間100回以上のセミナーは5000名超の経営者/マネジャーを集め、常に満員御礼。企業研修は基本的に価格がつけられず、「時価」。それでも研修依頼はあとを絶たず、向こう8か月先まで予約は埋まっている。ポリシーとして、コンサルティングは質を保つため、年間7~8社しか請け負わない。日経ビジネスオンラインにて「脱会議」を連載。すべての回で10万PVを超えるヒットを記録。本書が自身初の書籍となる。