自信は、アウトプットすることで身につく

 自信が持てないという人は、皆さんとても勉強熱心です。資格をたくさん取り、セミナーにも熱心に参加しています。そして、「この資格を取ったら、自分には自信がつくはずだ」と信じています。そして見事、その資格を手にします。すると、またきっとこう考えるのです。「この資格だけでは、まだ足りないぞ。何年か経験を積もう。そうすれば、今度こそ自信が持てるに違いない」。

 断言しましょう。自分に知識や経験を入れている(=インプット)だけでは、決して自信は身につきません。もちろん、生涯学習し続けるのはとてもすばらしいことですし、それは続けるべきですが、自分から何かをアウトプットし、それが人に認められたり喜ばれたりして、はじめて自信がつくのです。

「そんなこと言っても、いまは人に何かを教えたりできるレベルじゃないのです……」。大丈夫、いい考えがあります!

自分に甘くなろう!

 自信が持てない人は、往々にして自分に対する評価が厳しいのです。もっと、「自分のハードルを低く下げる」ようにしましょう。いまの自分でいいのです。今日まで身につけた経験や知識を、有難がってくれる人を探せばいいのです。

 営業を2~3年経験した若手社員に、いきなり営業の本を書けというのは難しいかもしれませんが、就職希望の学生になら「営業の仕事の中身」を教えることはできますよね。また、本を書くのは無理でも、ブログやメルマガならすぐにでも書けるはず。とにかく、いまの自分にOKを出し、喜んでくれる人に向けて何かをアウトプットすることです。

 あなたはパソコンに詳しいですか? もし普通に使える程度なら、ビジネスマン向けに、スマートフォンを使ったクラウド的活用法のレクチャーは無理でも、義理のお母さんに、ネットショッピングの仕方くらいは教えてあげられるはずです。

 私は講師という立場で、大勢の方々の前に立つことがときどきありますが、これも自分に甘くなったからできた仕事です。「講師たるもの、こうあらねばいけない」という高い理想を掲げていたら、一生スタートすることができなかったかもしれません。

「自分に甘くなる」というと、なんだか悪いことのように聞こえますが、言い換えれば「自分をもっとたくさん認めてあげる」ということです。人にいくら認めてもらっても満たされない気がするのは、自分を認めていないからです。自分の一番の理解者は、もう一人の自分。自己承認なくして、自信は生まれません。