いまを時めくAKB48も、世に出なかったかも……

 私が尊敬するプロデューサー、秋元康さんは、高校生の頃、あるラジオ番組を聴いていて、「これなら、自分のほうがおもしろい企画を書ける」と思い(そう思えたことがすばらしい)、そしてその企画をラジオ局に送ったところ、採用となり、それがきっかけで放送作家の道を歩み出したそうです。もし彼が、いい意味で勘違いをしなかったら、おニャン子クラブも、AKB48も、美空ひばりの名曲も、この世に出なかったかもしれません。

 うぬぼれる、という言葉はあまりいい意味では使われないようですが、自信を持てずに悩んでいる人たちにとっては、『自分にうぬぼれる』くらいでちょうどいいのかもしれません。

 人は、「自分なんて、とても……」「自分は、まだまだ」と思っていると、何かを創り出そう、提案しようとは思えませんが、「自分の考えはおもしろい」「きっと誰かがわかってくれる」と思えると、足が一歩前に出るから不思議です。

 かくいう私も、ずっと自信の持てない一人でした。受験戦争を勝ち抜いて大学に入り、外資系コンサルティング会社に就職し、まずまずの給料をもらっても、資格をたくさん取っても、まったく自信が持てなかったのです。

 きっかけは、一冊の本でした。自分がアメリカで見つけ、感動した本を翻訳して出したいと思ったものの、できる確率は10%未満。ただ「これは絶対に買ってくれる人がいる」という思い込みが自分の原動力となり、とうとう21社目にあたった出版社が、GOサインを出してくれたのでした。このうぬぼれが、私の自信に対する見方を気づかせてくれたのです。

 次回は、窮地を脱出するものの見方を探っていきましょう。

 

 


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たちまち自信が湧いてくる「ものの見方」

この31のドリルは、ただのクイズではありません。これこそ、ふだんのあなたの見方、思考パターンの縮図なのです。楽しみながらドリルをこなしてい くことで、自分の「思い込み」に気づき、それを修正していくことができます。思い込みのメガネをはずせばココロは軽くなり、悩まされ続けてきた問題もたち まち解決します。

 

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