「自己紹介」と「自己PR」はどう違うのか
自己紹介をした後、「それでは、自己PRをしてください」と言われることがある。
そう言われたら、
「ああ自己紹介に失敗したから、敗者復活のチャンスを与えてくれたんだな」
と感謝してがんばればいい。面接において、「自己紹介」と「自己PR」は同じことなのだ。
「いや、自己PRは自分を売り込むことではないか」
と食い下がる学生がいる。
「じゃ、自己紹介は?」
「自己紹介は、自己をありのままに表現することですよ」
「ありのままというのは、たとえば損なことでも?」
「長所も短所も、正直にということではないですか……」
根本的に、この学生が理解していないのは、「就職面接は、その行為全体が、自分を売り込む作業」なのだということだ。言ってみれば全部「自己PR」なのである。
いかにして売り込むかという明確な目的がある以上、面接の根源に働く原理は、「いいか悪いか」ではなくて、「損か得か」なのだ。ビジネスと同じなのだ。
面接から、君のビジネスマンとしての第一歩が始まっているのである。