「損か得か」という原理なのだから、時間も短いなかで、いかにたくさん得になることを言うかという戦いなのだ。面接は、君自身という商品を、会社に「この人間はお買い得で、きっと役に立ちますよ」と売り込みに行っているわけなのだ。
  だから、ありのままといっても、自分に都合の悪いことまで正直に言わなくてもいいのだ。それはなにも隠せと言っているわけではなくて、時間も短いのだから、そんなことを言う時間があったら、1つでも自分に得になることを言ったほうがいいと言っているのだ。だから、
  「他の商品(他の志望者)にはない、こんないいところがありますよ」
  ということをアピールしなければならないのだ。
  では、自己紹介と、
  「あなたのセールスポイントはどこですか」
という質問とはどう違うのか。もちろん、同じである。

  「学生時代にあなたが一番打ち込んだことは何ですか」
  「学生時代にあなたが得たことは何ですか」
  「学生時代に一番感動したことは何ですか」
  「学生時代のあなたのクライマックスは何ですか」
  「学生時代に一番悲しかったことは何ですか」
  「学生時代に一番うれしかったことは何ですか」
  「友達の中で、あなたの役割は何ですか」
  「友達は、あなたをどういう人間だと言いますか」
  「あなたは、動物にたとえると何ですか」
  「あなた自身のコマーシャルをしてください」
  「あなた自身にキャッチフレーズをつけるとすれば何ですか」
  「これだけは人には負けないというものは何ですか」
  「特技は何ですか」
  「あなたは色にたとえると何色ですか」
  「あなたの趣味は何ですか」
  「あなたはどんなスポーツが好きですか」
  「日ごろよく読む雑誌は何ですか」
  「日ごろよく見るテレビは何ですか」
  「ニックネームは何ですか」
  「得意な科目は何ですか」
  「愛読書は何ですか」

  と質問の仕方はバラバラだが、面接官の聞きたいことはたった1つだけ。

  「今まで何をしてきたか」であり、すべて、自己PRなのだ。

面接は、すべて自己PRだ。
自分の得になること以外言わなくていい