ただし、「会った人で決めた」というだけで合格点はとれない。会った人のどういうところで決めたのか、具体的に会った人の何がよかったのか、ディテールで答えなければならないのだ。
回る会社の数は、まあ一つの基準として、30社としよう。なにも30社でいいというのではなくて、30社ぐらいは最低回ってほしいという意味だ。
回り始める前には、第1志望から、第30志望まであるわけだけど、実際にいろんな会社を回り始めてみると、志望順位は、どんどん変わっていく。
変わっていっていいのだ。よさそうだなと思っていた会社で、たまたま会った人が暗い人だったら、やっぱり順位は下がる。
逆に、練習のつもりで行った会社で、たまたま会った人の感じがよかったり、会社が意外に面白そうだったりというのを発見することがある。
練習と言いながら、結果的には、練習ではないのだ。
だからこそ、興味がなくても、面接の練習にいろんな会社を回ることに意味があるのだ。最終的に、練習で終わってしまう会社は、君にとってやっぱりある種の魅力に欠けるということなのだ。たまたま会った相手が嫌な人でも、その人が、その会社のティピカルな社員ではないかもしれない。
それでも志望順位を下げてしまっていいのだろうか。
いいのである。そんな嫌な奴はその会社にたった1人しかいなかったとしても、もし君がその会社に入って、そいつの下で30年も働くことになったら悲劇だ。
OB訪問は、どんな人に出会うか運だめしや占いのつもりで回ると面白い。
理由は「会った人で決めた」
プラスその人のどこに魅かれたか