課題文の内容を
「ひと言」で要約しておこう
大学入試の小論文試験では、課題文の内容を一度要約させたあとで自分の意見を書かせる出題形式が多用されます。これには、要約させることで課題文の内容を理解しているかどうかを確認し、その上で意見を書かせたいという出題者の意図があります。
この「要約する視点」があると、課題文を無視するミスを回避できます。「要約」の指示がなくても、課題文の内容を簡単にまとめておくのです。本項目の課題文であれば、「格差があるのは当然だ」とひと言でいいから書いておく。それを出発点に書き始めれば良いのです。
では、冒頭の問題には、どのような解答の仕方があるでしょうか。課題文に対する意見を明確に書く確実な方法は、答案の書き出しを「私は筆者の○○という主張について……と考える。なぜなら……」という形にすることです。こうすれば、筆者の主張に対する自分の立場が明確になります。この方法で書いた答案が、高評価の解答例です。
ただし、この書き方はパターン化された印象が強く、表現として少し稚拙です。
次回、応用編としての書き方を紹介します。
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