なぜ、肉や魚から選ぶのか?

 なぜ、肉から選ぶのか。
 以前、志麻さんはこうおっしゃっていました。

「作りおきのメインディッシュは、ほとんどの家庭では、魚より『肉』だからです。
 様々なご家庭に行き、まずお客様のリクエストを聞くと、圧倒的に多いのは肉を使った料理です。

『肉なし魚だけのレシピで』とお願いされることはほとんどありませんし、肉と魚で『日持ち』を考えると、圧倒的に肉のほうが長持ちします。
 ですから、『作りおき』という面から考えると、まずはメインディッシュの『肉』から選ぶと効率的なのです。
 肉を選ぶときに、一番注意するのは、『日持ち』するかどうかです。
 ですから、牛肉、豚肉、鶏肉も、日持ちするものを選びます。
 牛肉なら『かたまり肉』、豚肉なら『バラ肉』、鶏肉なら『骨付き手羽先(手羽元)』など。日持ちの次に重要なのは、『値段が安く、旬のもの』です。

 魚も肉と同様、『日持ちよく、値段も安くて旬のもの』を中心に選びます。そのほうが、おいしくて栄養もあるからです。肉料理が決まると、魚料理も決まります
 肉料理がガッツリ系のときは、魚料理はさっぱりめのマリネ、たこのあえものなどにします。
 逆に、肉料理があっさりなら、魚料理は『さば』や『あじ』のタツタ揚げなど、ややガッツリ系にします。
 ただ、私がお邪魔するご家庭は、小さいお子さんのいることが多いので、さばやあじのタツタ揚げもそのままだと苦手という方もいますが、そんなときはこうします。

 さばに小麦粉をまぶす前に、『粉チーズ』を入れてから小麦粉を混ぜて揚げると、『洋風のさばのタツタ揚げ』になり、お子さんもパクパク食べてくれます。

『チーズ』は多くのお子さんが好きなので、食べにくそうな食材には隠し味にチーズをまぶす、というひと手間がいつもの料理とはひと味違うものになります。
 チーズは万能選手なので、レシピでちょっと迷ったらチーズです。粉チーズのほかに、とろけるチーズ、プロセスチーズなど、肉や魚にこっそりしのびこませて、簡単贅沢レシピにしてしまいましょう」

 さっそく今夜から試してみてはいかがでしょうか。

 彩りあざやかで、冷蔵庫の少ない食材でできる志麻さん「プレミアムレシピ」の数々は、連載第1回を、ぜひご覧いただければと思います。ほんとおいしいですよ。