身近かな企業から
スター企業が出てきた!
まず、スタートトゥデイ(銘柄コード3092)、ジェイアイエヌ(3046)、セリア(2782)の3銘柄は、リーマンショック後の3年で株価が5倍以上になりました。
ひふみ投信ではこれら3銘柄を上昇初期段階から組み込み、大きな利益を得ることができました。
スタートトゥデイはファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営しています。有名ブランドから知る人ぞ知る高感度ブランドまで多数のブランドを集結させ、ファッション好きな若者の間で圧倒的な定番となっているサイトです。
ジェイアイエヌは、メガネ店「JINS」を運営している会社です。この「JINS」も最近よくショッピングモールなどで見かけますが、超軽量で掛け心地がよく、デザイン性も良いメガネがなんと4990円という安さで買えます。メガネ販売本数ではすでに日本で1位、2位を争い、今後は海外進出も進めて世界一のメガネチェーンになることを本気で目指している会社です。
セリアは2011年6月以降、ひふみ投信の組入銘柄比率が高いランキングでベスト5以内に入り続けています。この会社は100円ショップで今一番勢いがあり、キャンドゥを抜いて現在業界2位に浮上しています。同社の店舗は従来の100円ショップに比べると明るくておしゃれで、女性中心に消費者から高い支持を得ています。同業界では初めてPOSシステムを導入し、売れ筋商品が充実し、品不足や売れ残りなどがあまりない点が強みになっています。
もちろん、リーマンショック後の3年間で大化けした成長株はこれだけではありません。ほかにもこんな銘柄を買いました。(上昇率は2008年10月~2011年8月の3年間で大きく上昇した時期の安値から高値までの変化率を計算したものです)
サンリオ(8136) 株価上昇率⇒5.3倍
デイー・エヌ・エー(2432) 株価上昇率⇒5.7倍
サイバーエージェント(4751) 株価上昇率⇒8.3倍
JPホールディングス(2749) 株価上昇率⇒4.2倍
あさひ(3333) 株価上昇率⇒3.7倍
スタジオアリス(2305) 株価上昇率⇒3.0倍
これらはすべて、ひふみ投信で購入して保有している、もしくは保有していた銘柄ばかりです。もちろん最安値で買って最高値で売っているわけではありませんが、100年に1度の危機と言われるリーマンショック後の3年間、株価が何倍にも上昇した企業は、ちゃんと存在していたのです。
いい株を見つけるコツは
世の中を便利で楽しくする企業を探すこと
これらの銘柄を見ると、私たちの生活の中でなじみのある会社が多いと思いますが、ここに挙げた会社に共通するポイントは、私たちの生活に役立ち、その結果として業績を向上させ、株価を数倍もしくはそれ以上に上昇させているということです。
つまり、成長株を探すコツは、「世の中を便利で楽しくする企業を探すこと」と言ってもいいでしょう。そうした企業はすでに今の日本でもたくさん出てきていますし、今後ますます増えてくることでしょう。
実は、こうした成長企業は過去20年間にも結構たくさん出ています。
一般的には“失われた20年”と言われる1990年以降の20年間ですが、その間に実に多くのイノベーションが企業によってもたらされました。実際に私たちの生活は以前に比べてとても「便利で楽しいもの」になったと思いませんか? デフレ、就職難、円高などのニュースにかき消されてしまっていますが、生活をよく振り返れば、そのことに気づくはずです。
たとえば、ヤフー、楽天、ソフトバンクなどインタネット関連では、成長企業が登場してくれたおかげで、インターネットサービスが発展し、情報を得るのも、買い物をするのも、金融取引をするのも、仕事やプライベートで連絡を取り合うのも、大変便利で快適になりました。
ほかにも高品質で低価格を追求した企業(ユニクロやニトリ)や電化製品を低価格で提供した企業(ヤマダ電機、ケーズデンキ)、安くておいしい外食を提供してくれる企業(ワタミ、サイゼリヤ)なども20年前には存在していなかったか、ほとんど知られていなかったと思います。