「いい会社」を応援することで
自分の生活も豊かになる!

 投資というのは難しいと思われるかもしれませんが、投資をすることで、読者のみなさんは最低でも2つのベネフィットを得られることになります。

 ひとつは、今、日本株に投資することで中長期的に大きなリターンが得られる可能性がある、ということです。

 たとえば冒頭でご紹介した3銘柄のリターンをみてみましょう。スタートトゥデイは2009年に6万円台で株を買ったとしたら、株式分割もあったので、今や資産総額は40万円を超えています。ジェイアイエヌは2008年後半には8万円台で買えました。それが今や95万円です。セリアにしても2008年から2009年前半には10万円以下でしたが、現在は40万円になっています。(2/7現在)。

「今あまりにも状況が悪過ぎて、そんなこと言われてもピンとこない」という人もいるかもしれません。

 しかし、皆が悲観的になり、株式投資に対する意欲を失っているのだとすれば、その時こそ実は投資の大チャンスなのです。私はいつもそういう考えで、この20年以上、成果を出してきました。皆が弱気の時にチャンスを探り、皆が強気になったら逆に警戒する。それこそ投資で勝ち続ける極意なのです。

 そしてもうひとつのベネフィットは、今私たちが自分たちの貯蓄を株式投資に回すことで、それが日本企業の活動を助けることになり、日本経済の復活へのサポート、さらに巡り巡って自分の生活が豊かになる、ということです。

 投資をするということは、その企業を応援するということでもあります。企業は株価を上げることで存在感や信用力を高め、資金調達や事業展開を進めやすくなるからです。そして、企業が世の中に役立つことを行い、その結果としてお金を稼げば、それは配当や株価上昇というリターンとなって投資家に帰ってきます。

 海外へ投資するのはかまいません。しかし日本人として、日本で生活し続ける限り、自分の資金のいくばくかは、自分のお金が自分の生活を豊かに、さらに便利にしてくれるための資金に回していく方が、納得できると思いませんか?

 一度正しい考え方を身につけ、多少経験を積んで慣れていけば、株式投資ほど楽しいものはありません。株を通じて世の中で起きている様々な出来事を生き生きと感じることができますし、とても勉強にもなり人間として成長していくこともできます。そんな「楽しくて勉強になり、世の中のためにもなり、しかも資産も増やせる」という株式投資の世界にぜひ足を踏み入れていただきたいと思っています。

※次回は『いち早くデフレに対応! 外国人投資家が口にする「日本株」の魅力』です。

■著者紹介
藤野英人(ふじの・ひでと)
レオス・キャピタルワークス取締役・最高投資責任者(CIO)。
1966年富山県生まれ。90年早稲田卒業後、国内外の運用会社で活躍、特に中小型株および成長株の運用経験が長く、22年で延べ5000社、5500人 以上の社長に取材し、抜群の成績をあげる。中でも99年には500億円⇒2800億円にまで殖やす抜群の運用成績を残し、伝説のカリスマファンドマネ ジャーと謳われる。
その後、2003年に独立、現会社を創業。現在は、販売会社を通さずに投資信託(ファンド)を購入するスタイルである、直販ファンドの「ひふみ投信」を運用。ファンドマネジャーとして高パフォーマンスをあげ続けている。
主な著書に『【図解】スリッパの法則 5000人の社長に会ったプロが教える! 伸びる会社vs危ない会社の見わけ方』(PHP研究所)、『もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら』(阪急コミュニケーションズ)、『運用のプロが 教える草食系投資』(共著:日本経済新聞社)他

ツイッター @fu4
ひふみ投信 http://123.rheos.jp/

 


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