「手取りを増やす」ためには、税金の仕組みを知ることが早道。新刊『サラリーマンのための「手取り」が増えるワザ65』)から、抜粋してそのエッセンスをご紹介します!

年金生活の「手取りアップ」には
「控除」をフル活用

退職金や年金の手取りを増やすには、非課税枠であるそれぞれの「控除」をうまく活用するのがポイントです。

たとえば、退職金が2000万円で、「一時金」か「年金」か、受取り方法を選択できるとします。

年金の運用率が高いからと「年金100%」とすると、退職一時金の非課税枠である「退職所得控除額」をまったく使わないことになります。38年間勤務したとすると、非課税枠は2060万円ですから、2000万円の退職金には税金がかからず、全額手取りとなります。「退職所得控除額」を使わないと、もったいないですね。

前回書いたように、リタイアしてから年金額が多いと税金だけではなく、社会保険料の負担も重くなるので、退職金は「一時金」で受け取るのがおすすめです。

一部、年金と組み合わせたい場合は、まず「退職所得控除額」を使い切ってから、残りを年金受取りにすることを検討するのがいいでしょう。