感動を呼ぶスピーチは、普通のスピーチと一体どこが違っているのだろうか。スティーブ・ジョブズの伝説のスピーチを解剖、成功のカギを探る。

スピーチで悩むのは
ジョブズも例外ではなかった

 スピーチが得意だという人は、それほど多くないかと思います。迫り来る日程や、当日までの準備のことを考えると、ゆううつな気持ちになるという人のほうが圧倒的に多いのではないでしょうか。

 プレゼンの神様と言われたジョブズですら、例外ではなかったようです。

 昨年発売されたウォルター・アイザックソンによる公式伝記『スティーブ・ジョブズⅡ』(講談社)にも書かれていますが、スタンフォード大学でのスピーチを頼まれた時は、何を話せばいいのかまったく検討がつかず、相当に悩んだようです。

 最初は、「ア・フュー・グッドメン」や「ザ・ホワイトハウス」などの映画の脚本を書いたアーロン・ソーキンに原稿を書いてもらうつもりでいたようです。しかし、なかなか原稿が届かず、そうこうしているうちに、スピーチの2週間前になってしまい、パニックに陥ったとのこと。

 そして、ある晩、ついに意を決して、アイデアを妻にぶつけ、意見を聞きながら原稿を書き上げたとのことです。

スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学卒業式で行った伝説のスピーチとは?
・映像とスピーチ原稿(英文)
http://news.stanford.edu/news/2005/june15/jobs-061505.html
・日本語字幕付き動画
http://www.youtube.com/watch?v=OaMT8fZpEXA