「セルフ・アファメーション」プログラムとは

 セルフ・アファメーションとは、つまり自己肯定の感情を増強すること。そのためには、成功したときや自分の良い点、特長を思い出して、失敗したことや欠点を忘れることが大事になる。

 過去に何回失敗したとしても、そんなことは関係ないと思うこと。覚えておくべき大事な過去は成功したケーススタディで、それを強く記憶しておく。成績の良いセールスパーソンは、1つの契約を成立させるまで何回でもやり直し、失敗することを恐れない。

 成功は成功を生む。小さな成功は大きな成功への足掛かりだ。

 まず初めにやるべきは、自己肯定へのリストづくりである。リストにはポジティブな性格、特長など、自分自身の長所をすべて記録する。仕事、家庭、学校など生活すべての領域で過去に獲得した「成功」を記録しておこう。後から思い出したり、新たにやり遂げたりしたことがあったら、このリストに書き加えていく。自分自身の能力やユニークな特質を知ることが、前に進む勇気を与えてくれる。

 そして過去のうまくいったケーススタディやポジティブな性格、パーソナリティを繰り返し思い出すようにして、逆に失敗したことをさほど意識しなくなるようにトレーニングを重ねていくと、思う以上の成功が得られるようになる。

 バッターボックスに立ってヒットを打とうとする野球選手と同じで、最初は打ち損じが多くても、そのうちヒットの数が増えてくる。単に反復することだけがポイントなら、打ち損なうことに熟練してくるはずだ。しかし、打ち損じを超えてヒットの数が増えてくる理由は、選手の心が打ち損じではなく、ヒットを打てた機会を記憶し、強固に忘れない体験にするからだ。