また、中国では飲食店、屋台・露店、出前、タクシーの料金支払いなど至る所でQRコードの読み取りによる決済が「当たり前」になっている。

 店舗側がQRコードを紙に印刷し、客に読み取ってもらう場合、電子マネーの読み取り機器を設置するコストは省ける。電気も使わなくてよい。中国人観光客の増加とともに、国内でもNTTドコモがQRコードを用いた決済ビジネスへの参入を表明し、3メガ銀行も規格統一を目指している。

 もし、アリババやアマゾンが銀行を傘下に収めれば、金融仲介、決済ビジネス等の変化のマグニチュードはより大きくなるはずだ。

 発展が見込める分、ITテクノロジーの活用を重視する企業の成長期待は高まりやすい。期待収益率の高い分野での就職を目指す学生が増えているのは、経済の理屈に照らしても当然だろう。

金融機関は
新しいビジネスモデルを示せるか

 ニューヨークの大手投資銀行で人事を担当する友人は「金融機関としては、ビジネスの革新のために、ITテクノロジーやデータサイエンスに秀でた人材を確保しなければならない。一方、多くの学生がアマゾンやグーグル(アルファベット)への就職を希望している。求める人材を確保するのが難しい」と話していた。

 米国でも、中国でも、理学、工学等の学位を取得し、IT分野での活躍を目指す若者が増えている。