利益よりも「人」を見ている会社

 私はこの「『5%』だけでもいいから、楽しいことをやる」という考え方を、「5%理論」と呼んでいます。

 いっぱいに入った水は、かき混ぜるのが正しい。
 かき混ぜないとしたら、それは、経営者が利益や親会社だけを見ているからです。
 かき混ぜない会社の社員は、やがて停滞し、腐ってしまうでしょう。

 一方で、利益よりも「人」を見ている会社は、「利益にならない」ことをわかったうえで、そして、「すぐに成果は出ない」ことをわかったうえで「5%理論」を実践します。

 たとえわずかでも、知的作業を残しておかなければ、社員のモチベーションは上がらないからです。

 今回、年間2000人の見学者が訪れる、鉄工所なのに鉄工所らしくない「HILLTOP」の本社屋や工場、社内の雰囲気を初めて公開しました。ピンクの本社屋、オレンジのエレベータ、カフェテリア風の社員食堂など、ほんの少し覗いてみたい方は、ぜひ第1回連載記事をご覧いただければと思います。