統計開始以来最高レベルの「猛暑」に対処すべく、エアコンや扇風機といった家電に加え、すだれやござなどの涼を求めた商品の売れ行きが好調です。なかでも、屋外で歩きながら使える、首から下げたり手で持ったりするタイプの小型扇風機はとても好調で、7月中に売り切れとなる商品もありました。屋外で作業をする人などには、扇風機付きの作業着なども好調で品薄となっています。

 一方エアコンは、人手不足の影響で設置まで例年以上の時間がかかったり、長時間の稼働で製品に負担がかかり過ぎて故障したりするケースなども報告されています。ただ、こうしたエアコンなどを取り扱う家電メーカーの今夏の業績は好調が予想されます。

 そして、暑くなると飲みたくなるのがキンキンに冷えたビール。ですが、このビールも“暑すぎる”と売れ行きが鈍ります。代わりに、チューハイなどの氷を入れて飲むようなアルコール飲料の売れ行きが良くなります。

 また、暑くなると食べたくなるのがアイス。しかしこちらもアルコール飲料と同様に、“暑すぎる”とアイスクリームの売れ行きは落ち、代わりにかき氷などの氷菓の売れ行きが伸びます。氷菓は、今年は売れ行きが大幅に伸びたことで需要に供給が追い付かず、販売休止となるケースも出ているほどです。また、「ドライ」アイスや保冷剤などの需要も旺盛です。

 食料品で言えば、野菜価格は天候の影響を受けやすいものの1つです。農林水産省の食品価格動向調査で、直近8月13日の週の価格を見ると、猛暑や空梅雨の影響でキャベツは平年比で5割も価格が高くなっています。きゅうりは7月23日の週から前週比で価格が下がり始め、足元では平年比で2割程度の値上がりですが、一時は平年比で6割以上も価格が高いときがありました。

 また、独立行政法人 農畜産業振興機構によると、きゅうりやトマト、ほうれんそう、なす、ピーマンなど多くの野菜が7月以降の高温や少雨の影響で生育不良や花落ち、病害などが出ていることで当面(9月上旬)は平年を上回る価格で推移すると予想されています。さらに、猛暑に加え豪雨被害のあった産地の果物などでは、樹木等の傷みや病害などが発生して、今後の生産低下や品質低下などの可能性があり、その影響が長期化する懸念もあります。

“暑すぎる”と外出を控えるケースが増えていることも、消費にマイナスの影響を与えています。例えば、行列するようなエンターテインメント施設や飲食、キャンプなどのアウトドアレジャーでは客数が減っている模様です。

 一方でプール施設は、日中は来場者が減少しているものの、ナイトプールはインスタ映えすることなどから女性を中心に人気となっているようです。加えて、今夏はガソリン価格が13週連続で1リットル=150円超と、2014年12月以来の高値水準にあり、こちらも消費マインドに影響していると見られます。