「大人の脳は成長しない」はウソ!?脳が衰える人、成長を続ける人の違いとは?26万部突破のベストセラーシリーズ著者にして、イェール大で学んだ米国医師が明かす「エイジング研究」の最前線とは? 最新刊『脳が老いない世界一シンプルな方法』の本文から一部抜粋してお送りする。

「アメリカに住む祖母がシニアハウスに入った」という知らせを受け取ったミワ(35)は米国に飛んだ。変わり果てた祖母の姿を見た瞬間、彼女は自分が「老いへの恐怖」にとらわれていることに気づかされる。そこに突然姿を現したのは、同じシニアハウスに住む謎めいた老人、スコットだった――。
※ストーリーの背景となる「老いの科学(エイジング・サイエンス)」については下記参照。
[第1回]
なぜ、身体が30代の若さなのに、脳が50代レベルに「老化」した人がいるのか?
https://diamond.jp/articles/-/180503

若くして脳が「劣化」する人たち
―オートファジーとテロメア短縮

「す、すごい! ……ということは、こうやってアミロイドβの溜まり具合を調べれば、アルツハイマー病も予防できるってことなの?」

「理屈上はそうなるが、まだまだわかっていないことは多い。そもそも、なぜ脳にそうしたカスが溜まるのかという基本的なところすら、十分に解明されているとは言えん。カスを分解する酵素の問題によるものなのか、ほかのメカニズムによるのか、要因はいくつかありそうじゃ。アルツハイマー病治療の専門家デール・ブレデセンというアメリカ人医師は、少なくとも36の原因がこれに関係するとしている(*)。あと……」

* Bredesen, D. (2017). The End of Alzheimer's: The First Program to Prevent and Reverse Cognitive Decline. Penguin.(邦訳:白澤卓二[監修]. 山口茜[訳]. アルツハイマー病 真実と終焉―“認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム. ソシム)

スコットは続けた。