その原因の一端は、店長らしき男性の態度にあった。店長は麺を茹でながら、「メンマ……」と不機嫌そうに一言、男性店員に指示を出した。急いで冷蔵庫を開けて、メンマを補充しようとする店員。その行動を見て、店長は一喝、「そこじゃねえよ。バカ!」と怒鳴りつけた。

 店長の横暴な態度に多少眉をひそめながらも、「まあ忙しいし、気が立ってしまうのも仕方がないか」と気を取り直して、筆者はラーメンを提供されるのを待つことにした。

「使えねえ奴だな!」 店長の怒号に凍りつく店内

 まもなくして、筆者にラーメンが提供された。提供と同時に店員は空いた席の片付けをしなければなかったからか、やや荒々しくカウンターにラーメンを置いて駆けていった。

 その時である。店長の怒号が店内に響き渡ったのだ。

「おい、お客様に対してその態度はなんだ!バカやろう!!本当に使えねえ奴だな」

 一瞬、時間が止まり、凍りつく店内。店員は慌てて筆者の元に駆け戻り、「申し訳ございませんでした」と必死に頭を下げた。そして、舌打ちをする店長にも頭を下げ、また駆けていった。その後も、店長は店員に対して、不機嫌で横暴な態度を取り続けていた。

 正直、ラーメンの味は覚えていない。スープや麺、チャーシュー、メンマなど、細部にこだわった美味しいラーメンだった気もするが、それ以上に、ついさっき起こったばかりのことが頭から離れず、食べた気すらほとんどしなかった。会計の際、店員はもう一度、筆者に頭を下げた。一つだけ言えるのは、もう二度と、この店には行かないということである。

 同じようなことは、何度も経験がある。ある居酒屋では、「皿ぐらい、ちゃっちゃか洗えよ!」などといったバイトへの罵詈雑言を聞かされながら、酒を飲むはめになったこともある。