一方、レギュラーからインスタント、缶も含めると、日本人は週に1人当たり平均11杯強もコーヒーを飲んでいるという(*2)。もしかしたら、先進国の中では野菜や果物の摂取量が多いとはいえない日本人ならではの現象ではないかと疑ったのだが、必ずしもそういうわけでもなさそうなのだ。

*2 「コーヒーの需要動向に関する基本調査」(全日本コーヒー協会)2016年

 4,942人のフランス人(45~60歳)の食事記録を分析したところ、総ポリフェノール摂取量中、やはり寄与率1位は日本と同様コーヒーで44%、2位の紅茶が9%という結果になった(*3)。

*3 Am J Clin Nutr. 2011 Jun;93(6):1220-8.

 洋の東西を問わず、毎日何杯も愛飲する人が多いコーヒーを筆頭とする飲料はポリフェノールの摂取源としてかなり大きな比重を占めるようだ。

1日4杯前後のコーヒーで
各種の疾患リスクが低下

 コーヒーは世界中で飲まれているだけに、健康や病気予防との関係を調べた数え切れないほどの研究がある。

 そのなかから、アンブレラレビューという、“いくつもの研究を統合分析した論文(総合解折研究)”ばかりを集めてさらに真実度を突き詰めた“論文の親方”のような研究を見てみよう。

 一つめは、59の統合解析研究を集約したアンブレラレビュー。

 コーヒーを飲むことで、乳がん、子宮内膜がん、大腸がん、前立腺がんといったがん、糖尿病、心血管疾患、パーキンソン病などのリスクが低下し、各種死因を総合した死亡リスクも減るとしている。1日4~5杯のコーヒーを飲んだときに、これら疾患のリスクが最も低くなる傾向が強かった。