まず市のサイトの健康センターの項目に「香害と過敏症」の説明を掲載し、過敏症の人から相談があった時は専門医や患者団体を紹介することにした。また、ぴゅあいが申請した4回の連続講座を「生涯学習グループ自主企画講座」に採用した。

 連続講座は10月から来年2月にかけ、勉強会、講演会、映画『いのちの林檎』の上映会を開き、過敏症の認知度向上と正確な知識の普及をめざす。

 ぴゅあいはいくつかの事業を来年度の市の協働事業にしてほしいとと申請している。

 佐々木代表は「行政と協働し、この問題に理解ある地元企業の協力も得て、名取市を、発症者を増やさない、発症者もそうでない人も共生できる地域にしていきたい」と話している(注4)

 以上、二つの自治体の事例を紹介したが、「香害」をなくしていこうとする取り組みは、各地で始まっている(注5)。そうした取り組みが活発になることを期待したい。

(注4)協力企業は、合成洗剤も柔軟剤も使わないモハンクリーニング(本店・仙台市太白区)と、室内の空気質にこだわった住宅を造る大東住宅(本社・同市宮城野区)。

(注5)愛知教育大学付属岡崎中学校(愛知県岡崎市)では9月、1年家庭科の追求学習のテーマに香害を取り上げた。生徒たちは資料調べと討論の後、グループに分かれ、過敏症患者へのインタビューや街頭でのアンケートをして理解を深めた。

(ジャーナリスト 岡田幹治)