琉球新報本社にかかる安室奈美恵の巨大ポスター
写真は琉球新報本社にかかる安室奈美恵の巨大ポスター 写真:小早川渉/アフロ

平成の終わりとともに、歌姫がその伝説に自ら幕を下ろした。社会現象となった「アムラー」を生み出した安室奈美恵の引退に、喪失感を抱いている30~40代は少なくないだろう。どちらかというと女性ファンが多いと言われる彼女だが、「アムロス」に陥るのは女性だけではない。アムロス真っただ中のおじさんたちに、その心境を聞いた。(取材・文/フリーライター 武藤弘樹)

そこかしこに見られるアムロス
平成の歌姫が去った今

 安室奈美恵が、2018年9月16日をもって芸能界を引退した。1992年にメジャーデビューをして以降、ステージ上のパフォーマンスで人々を魅了するだけにとどまらずファッションのカリスマとしても社会現象を巻き起こした彼女が、特に国内のポップカルチャーに与えた影響の大きさは計り知れない。安室奈美恵は常に第一線を走り続けてきたムーブメントそのものであり、彼女の引退は大きな反響を呼んだ。

 ファンと呼べないまでも彼女の名前を知っている人なら、「ついに引退かあ」と感慨を覚えるであろう。「CDはほとんど買ったことがないけれどカラオケではたまに彼女の歌を選曲する」くらいのライトなファンは寂しさを感じつついたわりの拍手を送るかもしれない。

 しかし時代を作った歌姫であるからファンの母数と影響力は相当なものであった。彼女を心の拠り所にしていたファンにとっては引退の衝撃が強すぎて、中には食事が喉を通らなくなったり、深夜自室で突然「あむろちゃーん!」と叫んでみたり。

 安室奈美恵の引退に伴って心に隙間ができてしまった状態は“アムロス”と呼びならわされる。今回は強烈なアムロスに捉われた中年男性の胸中をご紹介したい。