GE、マイクロソフト出身者を抜てきし
ぬるま湯体質変える
社員の受け止めも複雑だ。17年度決算で黒字を見込みながら、労働組合への事前説明もないまま3000人の人員削減を発表したため、社内は騒然とした。
新野社長はタウンホールミーティングで、(1)成長投資の原資をひねり出すにはリストラが不可避だ、(2)最も重要なのは、目標を達成する企業文化の創出だ、(3)まずは役員から信賞必罰を徹底する人事制度に見直す──などと語り、当事者意識を持って改革に当たるよう呼び掛けているという。
NECの企業文化を変えようとする新野社長の思いは本物のようだ。その本気度は4月の役員人事に表れた。
役員人事のポイントは二つある。
一つは役員間の競争の促進だ。競争の起爆剤は、何といっても前GEジャパン社長である熊谷昭彦氏に新野社長がオファーをして、副社長に迎えたことだ。