「おとなの駄菓子屋」に癒される

 京浜工業地帯の労働者に愛され、昭和の面影を残す「牛太郎(ぎゅうたろう)武蔵小山店」は午後2時半の開店と同時にコの字カウンターは全席が埋まる。“仂く人の店”、とはいうものの6時を過ぎる頃になるとのれんをしまってしまうことも少なくない。スパサラ、とんちゃんなど100円程度のメニューも多数あり、おとなの駄菓子屋のような気安さがある。

 牛太郎に入りそびれた人には、駅前広場に面した大衆酒場「寅圭(とらよし)」がある。赤星(サッポロラガービール)の大瓶やシャリキン(シャーベット状の金宮焼酎)+ホッピーといった東京大衆酒場の王道を格安で体験できる。

 武蔵小山には、立派な外観からは銭湯の料金で入れるとは思えない「武蔵小山温泉 清水湯」という天然温泉もある。オオゼキやライフといったスーパーも揃い、生活利便性は実に高い。

大衆酒場で癒され、天然温泉でくつろげる居心地の良い街「武蔵小山」

小山3丁目に4棟のタワマンが

 この街でも、再開発に伴うタワーマンションの建設が駅前で進んでいる。すでに躯体部分はほぼ立ち上がった「武蔵小山パルム駅前地区」の物件のキャッチコピーは「日本一、感じのいいタワマン。」、地盤整備が進む「武蔵小山駅前通り地区」の方は「都心への最前列」である。いずれも41階建てで、上層階からは都心を一望できる。

 ところがこの2棟に続いて、武蔵小山商店街パルムの一部ではさらに2つの再開発事業が進行している。「小山三丁目第1地区」「小山三丁目第二地区」のいずれでもタワマンが計画され、準備組合で検討が進められている。

 4棟のアドレスはいずれも小山3丁目。これだけの密度で駅前にタワマンが立ち並ぼうとしている街は、武蔵小山が初めてなのかもしれない。全棟竣工の暁には5000人ほどの新住民がこの街に暮らすことになりそうだ。

駅前では2棟のタワマンの建設が進む。駅すぐにある都立の進学校「小山台高校」は夏の甲子園東東京大会で準優勝の文武両道。商店街には再開発準備組合の事務所も開設された