「イラッ」となってしまった原因は何か?
人間の感情とは複雑なもので、そのスタッフの男性が、
「失礼しました! 今新しいものをお持ちします!」
という対応をしていたならば、おそらく私は、
「そのままでいいですよ。袋に入っているので問題ないです」
という寛大な返事を即座にしていたでしょう。
ところが、床に落とした商品を迷うことなく袋に入れる場面を目の当たりにすると、心穏やかではいられませんでした。
どちらも床に落ちたパンに変わりありません。
ところが、客側の心情にはこれだけの差が発生します。この違いが起きる原因はなんでしょうか?
私は、まだ食べることのできる食品を無駄にする気持ちはさらさらありませんでした。それに、きっと自分で落としたモノであれば迷わず「3秒ルール」を適用していたと思われます(笑)。
ただ、床に落ちた食べ物を「平気で誰かに渡す」という感覚は持ち合わせていませんでした。しかも相手はお客さま。
そして、その「モノ」はお客である私が買った商品です。大切に扱ってしかるべき、という前提が私の中でありました。