マイナンバーカード活用を
税と社会保障の一体化が不可欠

 今回のポイント還元などで、莫大な税金を投入して導入したマイナンバー制度の活用が本格的な議論となっていないのは問題だ。今後、税と社会保障を一体的に設計していく上でマイナンバー(番号)とカードの普及は不可欠だ。

 マイナンバーカードはいまだ1500万枚程度しか発行されていない。ましてやカードを使って個人が開くマイナポータルに至っては、ほとんど周知されていない。

 しかし今後はマイナポータルに医療費支払情報や生命保険料控除の証明書などが入ってくる仕組みに移っていく。

 そう考えると、今回、政治的な思惑から、低所得者にポイント還元をするということになれば、マイナンバーカードの普及の促進、たとえばマイナンバーカードを使ってプレミアムポイントを受け取る人はプレミアム率を高くするとか、マイキー(マイナンバーカードに付いている個人認証機能)を使ったポイント制の活用を検討していくべきだ。

 政府部内で検討が始まったという報道もある。

 今後、税と社会保障を一体的に設計していく上で、マイナンバーカードの普及は、キャッシュレス化の推進より格段に重要な施策だ。

 なおマイキー連携については、総務省が以下の説明をしている。
https://www.point-navi.soumu.go.jp/point-navi/summary/mykey;jsessionid=1B88B35014855213881BE1D9C6727E5F

(東京財団政策研究所研究主幹 中央大学法科大学院特任教授 森信茂樹)