ダジャレ系のお寺には「お寺の窓口賞」
東京・葛飾にある浄土宗の大秀寺は、「ダジャレ系の掲示板」が一つの特徴になっています。以前、この連載でも「男は度胸 女は愛嬌 坊主はお経」という大秀寺さんの標語を紹介させていただきました。今回の受賞作もやはりダジャレ系です。
腹が立つ時
ブツブツ申せ
ブツはブツでも
ナムアミダ仏
投稿された方から「ダジャレ系?ちょっと狙ってきた感があるが、果たして吉と出るか、それとも…」とのコメントがありましたが、見事にお寺の窓口賞を受賞されました。「腹が立ったら、ブツブツ文句を言うのではなく、念仏をとなえよう!」というご住職からのメッセージがストレートに伝わってくる作品ですね。
今回、賞をご提供いただいた「お寺の窓口」は、お寺との良いご縁を見つけるためのサイトです。全国のさまざまなお寺を検索できますので、お葬式やお墓などを探す際にも役に立つと思います。
「人に向かって怒りをぶつけるのではなく、自分の中で解決すること。阿弥陀様は南無阿弥陀仏を称えれば救ってくれると仏教に通ずるものを感じました」と講評しています。
芸人系の標語には「笑い飯哲夫賞」
君たちがいて僕がいる(チャーリー浜)
先日ご紹介したばかりのチャーリー浜さんの言葉を選んだのは、吉本興業所属の笑い飯哲夫さん。実は、仏教にとても詳しい芸人さんで、今回特別に賞を設置していただきました。
「事務所の先輩、チャーリー浜さんのギャグです。子供の頃から好きなギャグでしたがよくみると深い。一人で生きているんじゃないという、慈悲を感じる言葉ですね。本人は慈悲深いというよりも爺くさいんですけどね」という講評を残されています。
吉本興業というつながりがあるとはいえ、仏教の「縁起」に関わる言葉をチョイスするあたりにセンスを感じます。今後も仏教系芸人として活躍していただきたいものです。
(解説/浄土真宗本願寺派僧侶 江田智昭)