米セントルイス地区連銀のジェームズ・ブラード総裁は、米国経済について強気の見方を維持しているものの、連邦準備制度理事会(FRB)が利上げ路線を推進すればリセッション(景気後退)に陥る可能性があるとの警戒感を示した。8日のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで語った。ブラード氏は「今の政策金利は十分な水準だ」とした上で、追加利上げを実施する差し迫った必要性はないと主張。FRBが利下げするとは考えていないが、景気か物価上昇率が予想以上に鈍った場合には利下げを検討する用意があると話した。ブラード総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つ。インフレの脅威は真に迫っておらず金融政策を引き締める根拠はないとし、これまでFRBの利上げの多くに反対してきた。他のFRB当局者とは見解が分かれてきたが、2019年の見通しを踏まえると、ブラード氏に賛同する当局者が増える可能性がある。