――家具のリテラシー…。

 ミューズコーをやっていたとき、「好きなブランドやショップを教えてください」と聞くと千差万別なんです。ユーザーはそれぞれ洋服に関しての知識、自分の好きな店やテイストを持っています。ところが家具について聞いてみると6割以上が無回答だったんです。残る2割がニトリやイケアです。これ、ファッションで言い換えるなら、2割がユニクロが好きと言っていて、残りは無回答ということですよね。

 つまり、そもそも家具について自分は何が好みなのか、知らないということなんです。家具購入のタイミングはそんなに多くないから、どういう家具があるのか、何がイケているのか、知識がないわけです。家具が好きという人は、よほどこだわりを持っているか、業界関係者か、それくらいです。

 それもそうですよね、ユーザーにとって負担が大きいですから、できるだけ買いたくないし触れたくないんです。私もそうですから(笑)。アンケートでは、ユーザー側の期待値やリテラシーの低さがよくわかりました。

 新しくスタートアップとして参入するとき、ユーザーの期待値が高い業界に飛び込むのは非常に大変です。その期待値を超えるサービスを開発するのは並大抵のことではない。でも家具の業界はそうではないことがわかったので、ユーザーのためになるサービスができると思いましたし、環境負荷を下げることにも貢献でき、加えて自分の原体験もあったので、うまくいくのではないかと考えました。

モノとして、トレンドとして
2つの観点から必須の耐久性

――サブスクと従来のような売り切りのビジネスモデルとの違いをどのように分析したのでしょうか。

 サブスクなら、商品に一定程度耐久性を持たせた上で、商品の稼働率を高めることができれば、売り切りのビジネスモデルよりも数倍の限界利益が出せると思いました。実際にトヨタ自動車などの耐久財メーカーがサブスクリプションを採用し始めているのは、まさにこれがあるからではないでしょうか。