信金のワースト1位は青い森信用金庫(青森県)。冒頭の3信金による合併で誕生した信金だが、都道府県別の人口増減率を調べると、青森県は人口増減率が全国ワースト2位。依然として、経営環境が厳しいことに変わりはない。
次に、ワースト2位は新潟県の上越信用金庫。預金額こそ2000億円超と県内4番手だが、利益が小さい分だけROA(総資産利益率)は低く、稼ぐ力が十分ではない。
片や信組では、不良債権比率が高い金沢中央信用組合(石川県)がワースト1位。ワースト6位の福岡県南部信用組合は、すでに年内の合併が決定している。
信金・信組は非営利組織とはいえ、貸し手が減少することで収益を生み出せなくなれば、自らの組織を保てなくなるのは火を見るより明らかだ。再編の果てに生き残るのは、現状を静観せず、危機感を持ってもがき続けている“先駆者”だけであろう。