年間逆算シートの作り方

 計画を詳細化する方法がわかったところで、「年間逆算シート」で一年間の計画を立ててみましょう。

 ライフ逆算シートや10年逆算シートに比べれば詳しい計画になりますが、一年間の見通しを立てるだけなのでまだアタリをつける程度で大丈夫です。それでも「ここははずせない」というポイントはしっかりおさえてください。

 まず縦の項目のテーマ決めをします。

 ライフ逆算シートや10年逆算シートと同じでも変えてもどちらでも結構です。一年間に限定した場合で重要なテーマを考えてみてください。

 次に書くのは一番上の「Vision」という項目です。

 ここには年末、12月31日の夜中にどうなっていたいかを、具体的に書いてください。繰り返しになりますが、具体的というのは、自分だけがわかる表現ではなく、他の人にも理解してもらえるレベルで表現するという意味です。

 年末に「どうなっていそうか」を書くのではなく、「こうなっていると、とてもワクワクする」という未来像を書いてください。ビジョンとは、ワクワクする未来のことなのですから。

 あとは年末のビジョンから逆算して、必要なことを月ごとに書いていきます。

 必要なことを洗い出すとき、私がよく使うのは「ということは?」という質問。

 「年末にこうなっているということは、その手前で何が出来ているはずだろう?」「ということは、いつまでになにが必要?」「ということは、どんな準備をしておくといいだろう?」というように質問を繰り返していきます。

 必要なことを洗い出せたら、逆算プランニングの5ステップを意識して、効率よく進めるためにどの順番で行ったらいいのかを考えましょう

 まだ概算レベルで大丈夫ですが、各項目の実施にどのくらいの時間がかかるかも見積もったうえで、月ごとに振り分けていきます。

コボリジュンコ
「逆算手帳」考案者、GYAKUSAN株式会社CEO
大学卒業後、システムエンジニアとして8年勤務。その後、フリーランスを経て2004年にウェブサイト制作会社を設立。
会社設立前後の多忙すぎる日々に耐えきれず、わらにもすがる思いで手帳を使い始めたところ、その効果を実感し衝撃を受ける。
手帳でスケジュールやタスク管理をする一方、ワークスタイルやライフスタイルを見直して、理想の生き方・働き方を模索するようになった。著書『1年後の毎日が変わる!あなたの夢を叶える「100年日記」』の出版記念セミナーで、多くの人が5年後の自分をイメージできないこと、逆算で考えられないことに愕然とし、逆算思考を体系化できないかと考えはじめる。
試行錯誤の結果たどり着いたのが「逆算手帳」で、2016年に商品化。Amazonで販売したところ、クチコミでたちまち完売。
おもな著書に『願いをかなえる!逆算手帳術』(監修・宝島社 2018年)、『1年後の毎日が変わる!あなたの夢を叶える「100年日記」』(大和出版 2015年)がある。