『週刊ダイヤモンド』2月2日号の特集は「サブスク革命 定額課金の衝撃」。ウェブサービスやメディアなどから急速に広がったサブスクリプションサービスの流れは、今ではリアルの生活をも変え始めている。一風変わったサブスクサービスを展開する異色の企業を紹介しよう。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 松本裕樹)
子犬版「こどもチャレンジ」をサブスク化
こいぬすてっぷ・石田麻実社長に聞く
――事業の概要を教えてください。
一歳までの子犬を対象とした通信教育です。ベネッセコーポレーションがやっている通信教育の「こどもちゃれんじ」ってありますが、当社のサービスは、いわば、犬用の子供チャレンジと言えると思います。
2017年5月からサービスを開始しました。毎月2980円(初月は1750円)の定額で子犬それぞれの成長に合わせてカスタマイズした健康おやつ、知育おもちゃ、生活雑貨などを5~6商品、加えて、しつけ・育て方読本などを届けます。
子犬の1歳は人間でいえば17歳に相当します。つまり、子犬にとって最初の1年間は、身体的にも精神的にも急激に成長し、社会性の基礎がつくられる時期であり、しつけをする上で重要な時期なのです。
――サービスを始めた理由は。
サービスを開始した背景にあるのは、犬のしつけ費用の上昇です。2009年には犬にかける費用は年間平均7698円でしたが、2017年には5.8倍の4万5000円となりました。少子化、晩婚化が進む中、犬を家族の一員と認識する人たちが増え、それに伴い、単にペットとして飼うだけではなく、しつけへの関心が高まってきました。