中国事業に強いホンダが、世界一の中国電池メーカー、CATLとタッグを組み、電気自動車向けの新型電池の開発に着手する。水面下では、パナソニックと車載電池事業の統合を決めたばかりのトヨタも、CATLに接触し提携に向けた準備を進めている。(「週刊ダイヤモンド」編集部・浅島亮子)

ホンダの中国専用EV「理念VE-1」昨年11月、中国・広州モーターショーで世界初公開されたホンダの中国専用EV「理念VE-1」。EVシフトの動きは早まる見込み Photo by Fusako Asashima

 ホンダが、車載電池で世界首位に立つ中国・寧徳時代新能源科技(CATL)と戦略的パートナーシップを締結した。1月29日、両社幹部が基本合意書に調印したことを、ホンダ関係者が明らかにした。

 ホンダは昨年11月に開催された広州モーターショーで、中国専用の量産電気自動車(EV)を世界初公開したばかり。

 これはホンダの中国合弁先の地場ブランドモデルなのだが、2020年以降にホンダブランドのEVを中国市場へ投入して行く方針だ。この主力モデルに搭載される新型の車載電池をCATLと共同開発する。

 CATLは2011年に創業した歴史の浅い企業でありながら、17年には、リチウムイオン車載電池の出荷量で日本のパナソニックを抜き、世界一に躍り出た巨大電池メーカーだ。