トヨタ、自動運転ソフトウエアを
他社に供給する戦略の意図は?
1月に米国ネバダ州ラスベガスで開催されたCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)でトヨタは、人間の運転操作を高度に支援するガーディアンというシステムを開発・実用化し、これを他社にも供給する考えを明らかにした。ガーディアンは、ドライバーがステアリングを握っている状況で「車両の安全な運行を支援する仕組み」だ。
いま、自動車業界では将来の完全自動運転時代を見据えた「陣営作り」が始まっている。年産1000万台規模のトヨタが自動運転ソフトウエアを他社に供給するという戦略は、この分野でトヨタ陣営が拡大する将来像を意味する。
ガーディアンの開発はトヨタの傘下にある、TRI(トヨタ・リサーチ・インスティテュート)が担当する。同社はAI(人工知能)研究を行う企業で、AIソフトウエアの開発および実用化に向けた検証作業をしている。