「つまらなくない未来の働き方」に
一番必要なものとは?

――最近は日本でもフリーランサーが増えてきているように思います。一方で、「フリーランサーとは契約をせず、あくまでも企業とだけ取引をする」という企業が多いのもまた事実です。e-Residencyを通して容易に法人を登記することが可能になれば、このような状況に陥っているフリーランサーを救う手立てになるのでは、と思ったのですが、実際の日本人の利用状況はいかがでしょうか?

 嬉しいことに、LeapINのクライアントとして、すでに多数の日本人が登録してくれています。彼らは日本在住のフリーランサー、もしくは外国を転々としているノマドワーカーと呼ばれる人々です。今おっしゃったような課題を解決し、少ないリソースでもより効率的にビジネスを運営できるよう、LeapINのサービスを通してサポートしていきたいです。

筆者注:エストニアには、日本の「個人事業主」に該当する区分がなく、ビジネスを行いたい場合は、小規模であったとしても法人登記、つまり起業をすることが一般的である。実際にe-Residencyを通して設立された大半の企業がいわゆる「一人社長」と称されるような小規模な企業であると言われている。

――そんなLeapINが描く「つまらなくない未来」とは何なのでしょうか?

 これからの世界では、経済のシステムそのものが大きく変化していくことでしょう。そのような状況下では、従来の安定した正規雇用労働者としてのキャリアよりも、自由に、独立し、そして旅をしながらでも働けるフリーランサーのキャリアを選ぶ人が多くなると思っています。だからこそ、彼らフリーランサーたちが今最も必要としているサービスを提供したいのです。

 事実、フリーランサーとして生きていくためには、面倒な申請手続きや管理系の業務も生じます。そういった煩雑な業務を、LeapINのプラットフォームを通して省略・効率化することで、彼らがより好きなことに没頭できる環境を作り上げたいと考えています。

 つまり、「人々が自分たちの仕事を愛し、心から打ち込めている環境」の実現。それこそがLeapINが描く「つまらなくない未来」なのです。