時代を変えるイノベーターとして活躍する若きリーダーたちは、どう育ってきたのか。今回はじげんの平尾丈社長。中学・高校時代はゲーマー、大学時代は学生起業家として名を馳せ、リクルートに入社後、25歳でグループ最年少社長に。MBO(経営陣による買収)で独立し、3年で東証マザーズに上場、昨年は東証1部上場まで果たした輝かしい経歴の持ち主だ。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集長 深澤 献)
じげん社長平尾丈Photo by Masato Kato 拡大画像表示

尊敬できない父の存在
中学で遊戯部を立ち上げ

──平尾さんはどんな家庭で育ちましたか。

 両親と姉の4人家族です。姉が生まれたころは裕福だったと聞いています。父は製造系の自営業だった祖父の長男で、2代目になるはずでしたが、私が生まれる前に会社が倒産してしまい、私はド貧乏の家で育ちました。

 父の趣味はギャンブル。働かず、かといって家事もせず、母ばかりが苦労していました。父は酒もたばこもやらないのですが、よく外でケンカして帰ってきました。自分はわがままなのに正義感が強く、禁煙の場所でたばこを吸っている人にケンカを売るような人でした。幼少期は、父のようにはなりたくないとずっと思っていた。まさに反面教師ですね。