一時停止となっていた米連邦債務の上限が3月2日に復活する。議会で合意が得られなければ、米政府は秋にも資金が枯渇する見通しだ。議会は昨年2月、債務上限を約1年間凍結することで合意していた。債務上限の復活により、議会が対応しない限り、米財務省は新たな借り入れができなくなる。スティーブン・ムニューシン財務長官は2月21日、3月2日以降は、手元資金を温存し、国債保有者への利払いや社会保障給付を予定通り継続するため、緊急措置を講じると議会で述べている。ただ、米議会予算局(CBO)の試算によると、こうした緊急措置でしのげるのは、9月末か10月初旬までだ。その後は、議会が再び上限の凍結、または引き上げで合意しない限り、デフォルト(債務不履行)リスクが現実味を帯びる。