J2リーグで今、ちょっとしたサプライズが起きている。第4節を終えた時点でFC琉球と柏レイソルが全勝。勝点12で首位を並走しているのだ。
昨季はJ1降格の憂き目を見たもののJリーグ優秀選手賞を3回も受賞したFWクリスティアーノや日本代表GK中村航輔など実力者を揃え、1季でのJ1復帰を具体的な目標とする柏が勝ちまくるのは不思議でもなんでもない。驚きはFC琉球の方だ。
J2初昇格の“無名軍団”が
怒濤の開幕4連勝で首位並走
FC琉球は昨季、J3を制してJ2初昇格を果たしたばかり。メンバーにはJ1クラブから移籍加入した者も数名いるが、これといった実績を残した選手はいない。脚光を浴びた経験を持たない選手ばかりが集まった無名軍団といえる。
それでもJ3で優勝できたのは、昨季まで指揮をとっていた金鍾成監督(現・J2鹿児島監督)が連携を重視し、リスクを恐れず攻める戦い方を徹底したからだ。失点しても、それ以上の得点を奪えばいいという超攻撃型サッカーで、その戦法が当たり勢いに乗って首位を独走した。だが、その戦い方はJ3だからできたことで、J1経験クラブも多い1ランク上のJ2で通用するかは疑問だった。